アンフィールドの観戦チケットは需要が高く、なかなか一般販売では購入できないことも多いです。特にBIG6やヨーロッパの強豪との試合は、よくアンフィールドに行く地元民でも購入権すらないことも。
そんなアンフィールドのチケットで誰でも取りやすいのがホスピタリティチケットと呼ばれるものです。限られた日数の旅行で必ずリバプールの試合を観たいという方はホスピタリティチケットを利用して、試合も食事もお楽しみください。
ここではホスピタリティチケットの内容や料金、実際に利用した感想などをご紹介します。
ホスピタリティチケットとは?
リバプールのホスピタリティチケットはアンフィールドでの観戦チケットと食事などがセットになったパッケージです。クラブ公式から販売されるもののほか、クラブ公認の販売業者が販売するホテル宿泊付きのホスピタリティチケットもあります。
これらのホスピタリティチケットは一般の観戦チケットと違い、リバプールの有料メンバーシップに入っていない人でも購入可能です。リバプールのメンバー向けセールで販売されるチケットは数が限られており、購入するのは難しいため、多くの旅行者はホスピタリティチケットを利用します。
<ホスピタリティチケットに含まれるもの>
- 観戦チケット
- マッチデープログラム
- 食事・ドリンク(無料の場合と別途有料の場合あり)
- リバプールFCレジェンドの訪問(サインや写真対応)
- アンフィールドへの送迎 ※離れた会場で食事の場合のみ
観戦チケットとマッチデープログラムは全てのホスピタリティについています。レストランでの食事がついているものもありますが、ラウンジで利用できる無料ドリンク券のみ(食事は別途有料)の場合もあるので、予約前にホスピタリティの内容をご確認ください。
リバプールのホスピタリティチケットの種類・料金例
アンフィールドでの観戦チケットがついたホスピタリティチケットには大きく分けて二つ。一つはスタジアム内にあるラウンジが利用できるもの、もう一つはシティセンターやアンフィールド近くの会場での食事がついたものです。
中には遠方から来る旅行者のための宿泊付きホスピタリティもあります。近年はリバプールのホテル料金が高騰しているため、チケットとホテルを別で取るよりこれらのホスピタリティを利用した方がお得になることも多いです。
※料金は対戦相手によって変動します。BIG6との試合は他の試合より£100ほど高い印象です。(22/23シーズンまでの場合)
アンフィールド内にあるラウンジ利用付
アンフィールド内にあるラウンジが利用できるホスピタリティは、以下のような選択肢があります。ラウンジは試合開始の3時間前から利用でき、試合終了後も1時間は開いていることが多いです。
- 1892 lounge…£650〜
- Sevens lounge…£460〜
- Eights lounge…£460〜
- Carlsberg Dugout…£440〜
- Boot room…£420〜
- Reds Bar…£400〜
23/24シーズンからは上記のほかにアンフィールドロードスタンドの中段にもホスピタリティの席(ラウンジ利用付き)ができます。
アンフィールド周辺のホテルやレストランでの食事付
シティセンターのホテルやアンフィールド周辺のレストランで食事をして、アンフィールドに向かうホスピタリティも複数あります。
- Isla Gradstone…£370〜
- Sandon…£360〜
- Crown Plaza…£270〜
- Hilton…23/24シーズンは未定
各種ホスピタリティの内容・レビュー
これまでアンフィールドの5つのホスピタリティを利用したので、それぞれの特徴や利用した感想を簡単にご紹介します。食事の内容は試合開始時間によって朝食・昼食・夕食、と大きく変わるので、以下の内容は参考程度にしてメニューは当日の楽しみにしてください。
1892 Lounge(20:00〜の試合)
1892はアンフィールドのメインスタンド中段中央にあるラウンジで、ホスピタリティチケットの中で最も料金が高いものです。利用したのはナイトゲームだったため、18時頃にラウンジへ向かい3コースのディナーをいただきました。ウェルカムドリンクで迎えられ、美味しい食事に加え選択肢の豊富なドリンクも好きなだけ楽しめます。
観戦する席はメディア席のすぐ上で、ピッチのどの部分もしっかり見渡せます。HTにもラウンジでクラッカー・チーズ・フルーツなどと飲み物がいただけるので、ラウンジでゆっくり過ごすのがおすすめです。
こちらのホスピタリティはマッチデープログラムだけでなく、リバプールFCのグッズがお土産でついてきます。貰えるグッズは日によって変わり、この日はショルダーバッグにもなるポーチのようなものでした。
<1892 Loungeの評価>
- 食事 ★★★★★…ウェルカムドリンクからデザートまで満足度が高い。
- 席 ★★★★★…ピッチ全体がよく見渡せる、クッション付シート。
- 料金 ★★…試合によっては£1000を超えることもある。
CODE Lounge(20:00〜の試合)
CODEラウンジはメインスタンドの中段、アンフィールドロード側に位置しています。ラウンジ内はカジュアルな雰囲気で、利用した日は2人のシンガーがさまざまなチャントを演奏するのを聴きながら試合前の時間を楽しめました。
ドリンク一杯分の無料券はついていますが、食事は必要に応じて購入するシステムです。メニューはパイやフィッシュアンドチップスなどの選択肢があったと記憶しています。
席はメインスタンドの端の方ですが、中段でピッチ全体を見渡すのに最適です。KOPスタンドからスタジアム全体へチャントが広がっていく様子も見られ、アンフィールドの歓声のすごさがよく実感できます。
HTや試合後も多くの人が、ラウンジで飲み物片手に試合について語り合っていたのも印象的でした。
<CODE Loungeの評価>
- 食事 ★★★…食事は含まれておらず、必要な場合は支払いが必要。メニューが少なめ。
- 席 ★★★★…ピッチ全体がよく見渡せる、クッション付シート。
- 料金 ★★…食事がついていないことを考えると少し高い。
Sevens Lounge(20:00〜の試合)
ケニースタンド一階にあるSevensラウンジは、リバプールのレジェンドたちが展示されたおしゃれな空間。ビュッフェスタイルの食事がついており、試合前にお腹いっぱい食べられます。利用した日はシチューやローストポテト、スモークサーモンなどがあり、なかでもその場でシェフがスライスしてくれるローストポークが美味しかったです。
サラダやフルーツの種類も豊富で、デザートにはカップケーキがありました。お腹がいっぱいで食べられませんでしたが…。
席はKOPスタンド側の前の方です。このときはコーナーフラッグの目の前の3列目だったので、かなり端の方でしたがKOPスタンドが非常に近く、試合開始前から終了後のクロップ監督のガッツポーズまで迫力のある歓声が聞こえていました。
<Sevens Loungeの評価>
- 食事 ★★★★…メイン、サラダ、デザートと一通り揃っている。
- 席 ★★★…KOPスタンドが近く迫力があるが、端の方なので逆サイドは見にくい。
- 料金 ★★★…食事もついて、少人数なためHTなどもゆっくり過ごせる点が良い。
Reds Bar(15:00〜の試合)
Reds Barはクラブ公式と、スポーティングアフェアというクラブ公認の販売業者から購入できるホスピタリティです。ケニースタンド1階に位置しており、試合前にドリンク(1杯無料)や食事(有料)をいただけます。
席はKOPスタンドに近い側の前の方(1〜5列目)とのことですが、多くの場合最前列になるようです。ケニースタンドの最前列は車椅子エリアがないため最もピッチに近く、試合中に選手が飛び込んでくることも。試合前のアップでもかなり近くに選手が来るため、早めに席についてアップから見ることをおすすめします。
<Reds Barの評価>
- 食事 ★★…食事は含まれておらず、選択肢もそれほど多くない。
- 席 ★★★★…最前列になる可能性が高く、迫力満点。
- 料金 ★★★★★…ホスピタリティの中で最安値となっていることが多い。
Hilton(12:30〜の試合で利用)
Hiltonのホスピタリティチケットを購入した場合、リバプールのシティセンターにあるヒルトンホテルで食事をしてアンフィールドに向かいます。利用した日はお昼の試合だったため、よくあるホテルの朝食ビュッフェのようなメニューが用意されていました。
食事が終わったらホテルの前から専用のバスでアンフィールドに送ってもらえます。帰りのバスは試合終了から45分後に行きの降車場所から発車し、シティセンターへ。
ヒルトンのホスピタリティで選択できる席はアンフィールドロードスタンドの2階です。高さがあるため、試合の流れがわかりやすく、反対側のゴールもよく見えます。こちらのスタンドは日中の試合のとき、とても眩しくなることが多いのでツバ付きのキャップやサングラスがあるといいかもしれません。
<Hiltonの評価>
- 食事 ★★★★…ビュッフェスタイルで好きなものを食べられる。
- 席 ★★★…後ろの方の席しか残っていない場合、少し見にくい。
- 料金 ★★★…公式ホスピタリティの中では比較的リーズナブル。
ホスピタリティチケットを利用する際の注意点
ホスピタリティチケットを購入したら、試合の数日前までにメールでチケットの案内のPDFが送られてきます。PDFを開くとAppleとGoogleそれぞれのダウンロードボタンがあるので、自分のスマホの機種に合った方を選びダウンロードしてください。
試合当日はスマホの充電を忘れずにアンフィールドに向かい、万が一チケットエラーが起きたときのために顔写真付きIDを持参しておきましょう。チケットオフィスで紙のチケットを出してもらうことになります。
アンフィールド内のラウンジは試合後も利用できますが、あまり長く居座ると帰りのシティセンターへのシャトルバスがなくなることもあるのでご注意ください。
自分の好みに合ったホスピタリティを選ぼう
リバプールのホスピタリティチケットは種類が豊富で、料金もさまざまです。試合の見やすさを重視したいのか、食事が必要か、なるべく費用を抑えたいのか、など優先したい点を考慮しながらどのホスピタリティにするか選択肢を絞っていくといいでしょう。
試合の前後にリバプールに宿泊する予定の方はホテル宿泊付きのホスピタリティもご検討ください。